Непрошлое прошлое

 最近は抜きげーをしょぼしょぼとやっているくらいで、エロゲーは生活の中心から外れてしまった。エロゲー系のニュースサイトとかを見るのが安らぎのひと時。それではやはり物足りないので、id:crow_henmiさまの田中ロミオファンの好きな作家/作品は?に参加させてもらいます。ロミオファンといえるほど熱心なファンではないのが申し訳ないですが。田中ロミオは実力を備えた精力的な努力家ではあっても、天才という感じはあまりしないので、読み応えはあってもあまり長く尾を引かない。引いたとしてもそれは深すぎず、適度に心地よい。家族計画で経験したショックは、どちらかといえばあまり歪んだ内閉的なものではなかった気がする。それは田中ロミオが作品に耽溺するような不健康で堕落した作品受容を許さないような常識家だからなのかもしれないけど、天才はどこか常識を欠いているものだ、と思う。プロ意識が強すぎて、他人が読みやすいようにと作品を整えすぎてしまっているように思う。商業的なエロゲーだとそうしないといろんな方面から叩かれるからしょうがないのだろうか。扱うテーマも、たとえ自分の中に共鳴する部分があったとしても、それはいかにも外から仕入れたテーマという感じがする。できればシナリオの起承転結とかいろんなバランスとかは考えないで、好きなことを心行くまで書いてほしい。それが賢い女の子の話だったらなお嬉しい。今秋発売の二作ではどうなっているのかわからないけど。幸か不幸か多作な人なのでこれから先も期待しています。というわけで好きな作家・作品。
1−秋山瑞人。このブログで何度か書いたので余計なコメントはしない。初めて読んだときは鼻についた、律動的な文体。そういえば田中ロミオも初めて読んだときは(クロスチャンネルの体験版)鼻についた。
2−東浩紀。面白いものを面白く説明してくれるのでずいぶんとお世話になっている。最近は一息ついてしまった感じなのかな。
3−ユーリイ・トゥイニャーノフ。フォルマリストの中では一番繊細でアイデア豊富だと思う。早世が惜しまれる。詩の研究がメインなので翻訳すると意味が分からなくなるのも残念。ジャンルという枠と個々の作品という中身との相互作用の過程を、それらがなぜ価値を持つのかを解き明かしながら説明できた、ような気がする。
4−アンドレイ・ベールイ。作家のほうが作品を超越しているタイプの天才。フォルマリズムの生みの親の一人でもある。彼の筆にかかればすべてが何らかのニュアンスを帯びて動き出す。象徴主義の良心。邦訳は残念ながら逐語訳なので音楽を伝えないし、重苦しい『ペテルブルク』や『銀の鳩』はあまり好きではない作品。初期の音楽小説や詩や、後期の回想録が好き。未読のものも沢山あるのでちょっとづつ読んでいきたい。
5−kame("Holiday", "Portrait"), A.S.A.I.("Rei IV")エヴァSS。原作も好きだし、SS作者さんの熱にも感染した。今でもまだ読めるだろうか。
 恥ずかしながら、これ以上はもう浮かばない。視野が狭くて情けない。