コミケのまとめ

  • やまき『Itsuki & Imi Organic Chemistry』:神樹の館の双子姉妹が大学の化学の授業にもぐる話。二人のマイペースな掛け合いがよい。短いけど久々に神樹の話を読めて感謝。
  • キラキラリップサービス『ナースのえほん』:さっぽろさんの個室病室とかMとか。井川さんもMのその後について寄稿。「終戦」、「アタリマエのヒロインとして」…さてどうなることやら。
  • キラキラリップサービス『夜鷹壱号』:『僕は天使じゃないよ』の発売前特集本。大正レトロや近代日本文学の世界が全体的に苦手なのは、西洋の伝統の受容をとりあえず形の模倣から入っているように見えてかっこ悪いから、というありがちな理由だったりする。当事者にとっては国体を賭けたのっぴきならない現実があったのだろうけど、当時の日本の言説はとても浅くてダサいものに見える(感情的な理由だけど)。ノンフィクションや歴史小説に近い折口信夫や本物の奇人級の宮沢賢治とかは別にして、ようやく抵抗なく読めるようになるのはメフィストファウスト系文学あたりからになるわけだから、僕の日本文学史観には穴が開きすぎている。というようなうだうだを抱えつつ、たまに思い出したように『檸檬』を進めているけど、それが終わったらこの作品にも手を出してみようかな、というような気になる愛情溢れる本でした。SMはどっちかというと苦手だけど。
  • キラキラリップサービス『夜鷹弐号』:同発売後特集本。やっぱ愛情こもっていて面白そうだ。ネコっかわいがりよりもこっちのほうがいいのかもしれない。SM痛そうなのがあれだけど。
  • さっぽろももこ『私のポエム買って下さい』:なんだかんだいって最近詩らしいものを全然読んでいなかったので栄養補給にちょうどよかったかも。イラストもフォントもよく合った、つつましい感じの小冊子。
  • ALcot『プレジデンツ』:大統領販促小冊子。発売は楽しみにしているけど、正直ドタバタラブコメ以上のものが期待できそうにない気がする。プーチンと鬱展開の逃避行とかこないかなあ。
  • 速水螺旋人『KITTEHATTE 土天海冥』『KITTEHATTE 倫敦倫敦』:ミリタリーと歴史小ネタを中心としたイラスト集。初めて買わせていただいたけど、けっこう啓蒙的な内容で好感が持てた。
  • かのんくろにくる『十年目の奇跡』:レンガ級の厚さの手ごたえが嬉しい。これはまだ読み終わるのは先になりそう。というかゆっくり読んでいくのがいいんだろうな。
  • 井川立『ホストガールのユーウツ』:今回のコミケの一番のサプライズでした。