やりたいことがやれない中でやっとできた時間を東方のような空虚な手慰みで潰してしまったのがやはりまずかったのか、先々週と先週はかなり鬱気味だった。ニコニコで東方関係の動画ばかり見ていて久々にやりたくなってしまい、休みを徹夜で東方に使い、ついに紅魔郷のノーマルモードをクリアできた。エクストラモードは無理だったが、それでもフランドール出現までは進めて有名なU.N.オーエンを聞きながら、しばしの間弾幕の踊りを楽しめたのでとりあえずは満足した。指はボロボロになり、先週はしばらく痛くて大変だった。最近はまったく運動をしなくなってしまったが、東方STGはその空虚な運動の中で日常のしがらみを忘れてある種の忘我の境地に至る点において、スポーツのようなものだと思った。そしてくよくよ思い悩む力もなくなるほどに疲れてしまったせいか、週が明けてとりあえず仕事が一段落したせいか、鬱気味だった気分が少し軽くなったのはありがたかった。
この週末は特に仕事も抱えずに終われたので、久々に実家に顔を出してみた。白血病やら失明やらの危機に晒されていた身内の健康が、ここのところ小康状態に戻ったとかで、祈りが通じたと神様に感謝していた。僕は信仰を持てない親不孝者だが、それでも軽口を叩けるくらいまでには落ち着いた姿を見せられたのはよかったと思う。こんな静かな気分が続くはずはなく、またすぐに仕事の失敗やらで暗めな気分に逆戻りするのだろうけど、今のうちにできれば部屋の掃除をしたり友人に手紙を書いたりしておきたい。次に落ち込む時に備えてエロゲーをダンボールに片付けることもやっておきたい。もう置く所がなくなったので潰せる箱は潰してしまわないといけない。130本くらいエロゲーを買って売ったのは今まで1本だけだけど、少しは売ることも考えなくてはならない。そしてフィギュアを緊急退避できるように整理しなおせば、誰か会社の人とかが来るようなハプニングが起きたとしても何とか対応できる。掃除もしやすくなる。でも面倒そうだなあ。
去年も書いた気がするが、9月の前半は一年で一番感傷的になる時期かもしれない。もう過ぎてしまったけど今年もそうだった。イリヤの空、UFOの夏で描かれた、ねっとりと重たかった空気が少し涼しくなり始める頃の甘くて寂しい感覚を毎年思い出す。部活動と体育祭の準備に明け暮れた高校の頃が一番濃密だったと思う。スズムシの声を聞きながら徹夜で女の子たちと作業したのもいい思い出。ほろ苦いことばかりだったような気もするがそれは措く。毎年スズムシが鳴いてくれるのはありがたいことだ。明日も休日というのもありがたいことだ。暑い夏を乗り越えたご褒美と勝手に受け取って、また憂鬱な日々が始まる前の束の間のお休みとしたい。
