子羊たちの楽園 (60)




 少しずつ進めていた子羊たちの楽園が終わってしまった。小さく小さくまとまっていった凡作だけど、その枠の中で小さな波乱があってドラマがあって、結局けっこう楽しんだ。
 主題歌とタイトル画面の音楽が間抜けなほど古臭くて脱力した。男キャラであるジュリオとレオの声は無駄によくて、平凡なセリフをうまく盛り立てていた。本作購入の動機だったことぶきはじめ原画によるグラフィックは、それほどでなかった。表情がなんとなく寝ぼけ気味だったり、立ち絵のポーズが垢抜けない感じだったり、全般的に筋肉質な感じだったり。中出し痴漢列車にくべると彩色がややパワーダウンしてるかもしれない。基本的にはわりと好みだし、セックス&フレンドもすでに買ってある。
 どのヒロインもいいところといま一歩なところがあった。基本的にはみんなとてもいい女の子なのだ。とりあえず巴のことだけ書いておくと、声が一色ヒカルさん、真面目で主人公に惚れ込んだ東洋の巫女、剣の達人、名前は巴ということで、かなり智代っぽくて最初は戸惑ったけど、だんだん彼女に感情移入していった。黒髪で貧乳さんなのも可愛かった。結局ハッピーエンドになるんだろうと予想は出来たけど、それでも最後のエッチシーンは別れを覚悟したいとあはれなものだった。音楽もなんだかいいと思えた。
 控えめで安全な楽園。凡庸な作品だけど終えてしまうのは少し惜しい気もした。