読み手の問題

 月曜の早朝から書くことじゃないし、普段に輪をかけてブルーな月曜だけど、読んだんで。もてる男の話。
うえお久光悪魔のミカタ3・4・5』

 やはり田中ロミオと同じ路線の主人公。もてることには理由がある。心地よく、胸焼けする重たさ。?やはり作者さん勉強好きで語彙がけっこう多くていい。個性とまでは言えないかもしれないけど、安心して楽しく読める。?周回遅れでエンタメを読む感覚の長短。特に3・4巻など、テーマというよりは語り芸とキャラ立て(キャラの掘り下げ)からできているので、いくら楽しめても、現実の僕の中でのうまい着地点を見つけられずに困る。現実ではろくなことない、というかだんだん追い詰められていっているのに、何でこんな一昔前のラブコメラノベなんて読んで休日を潰してしまったのだろうという感覚。このたびの欝のきっかけはこれか(ドクロちゃんはこれが怖くてなかなか読めない)。昨日4巻が見つからず、地元と池袋と果ては秋葉原まで駆けずり回って4時間も潰したのが大きいが、幸い、あとは12巻までそろっている。5巻は2巻以来の腰の据わった暗めの話で楽しめた。引き出しが多くてスマートなのはいい。好感が持てる。それがキャラ萌えだけに使われているわけではないことも分かる。欠点らしい欠点はないのにこのすっきりしない感じは、これはもう僕自身の問題か小説のジャンルの問題かその両方なのだろう。なんかもうやめたほうがいいような気がするが、それでも読む。意地だし、実際読んで面白いし。というか、これを楽しむためにも、不本意だが現実のほうでがんばらなきゃいけないんだよな。
 あともう一つのもてる男の話、『しまいま。』をついにコンプリート。1年半かかった。あとで感想書こ。