古いもの

 最近はようやく身の回りが落ち着いてきたけど惰眠をむさぼってばかり。眠っても眠っても気持ちいい。ちょっとずつ読んでいる本に「ヴェルギリウスとの二千年」という論文があって、著者がやたら熱くヴェルギリウスとシャルル・ペギーについて語っていて興味を持った。ペギーは頭でっかちなヴァレリーやフランスと違い、根本的に古代ローマ文学的な感性を持っているのだそうだ。古典や古代という概念について考えながらかたや2000年前、かたや100年前の詩人の価値をこれだけ思い入れをこめて語れるというのは、1970年代のソ連の時代背景もあるだろうが、頼もしい感じがする。ロシアでは古典叙事詩の翻訳といえばグネージチのイリアス、ジュコフスキーのオデュッセイアが有名だが、ヴェルギリウスのアエネイスはフェートとブリューソフの訳があるそうだ。読みやすさならフェートだろうか。いつか読んでみたい。
 音楽も最近はあまり聴かない。R.U.R.U.Rのサントラの孤独感がやたら懐かしく感じたり、キラ☆キラのa song forを久々に聴いてみたり。時間感覚を問題にすることが多いエロゲーで、昔にプレイしたゲームが自分の中でまだ生きていることを確認できてよい。