素晴らしき日々雑感 重力 (Looking-glass Insects 2)

 この作品はいちいちかなり感情移入しながら進められていたわけで、そのおかげでこのルートでまともに毒を浴びた。強い負荷がかかりっぱなしで、読み終わっても悪夢の余韻が冷めず、ばかな話しだけど今日はまるで自分がざくろになったかのように身体に力が入らず、仕事にいったけど一日中下を向いて静かにしていた。他のルートでどんなに別の視点を見せたとしても、このざくろがいたことが消えてしまうということはない。次のシナリオがうそっぽく見えてしまって読みにくい。というか次のシナリオがなくて、ここでこの作品が終わっていたとしてもありだ。このまま閉じこもって、目が腐るまでずっと眠り続けることができたらいい。このざくろを消費してしまうのは許すべからざる罪悪だろう。でもこの感覚を抱えたまま止まってしまうこともできないわけで、どうしようもなくむやみに怒りと無力感にとらわれる。