Green (70)

 ストーリーも演出もおとなしい。エロアニメは3割くらいがけっこうきれいだった。初めて見たときはやはりインパクトがあったが、ところどころAVっぽい感じがあってまだまだ。エロアニメのことはよくというかぜんぜん知らないけど、AVとは違う境地を切り開いてほしいです。あと茜がもったいない。あれほど見事なパンチラCGがありながら個別ルートがないとは。それにしても瀬里奈といい最近のセナ(忘れな草)や茜(本作)といい、エロゲーの質感あるパンチラ画は日本の誇る芸術として美術館に飾るべきだ。それをしないのがエロゲーがプライベートな存在であることができる条件なのだけど。
 本作が映画制作という劇中劇を扱っていることについては、特に小難しい仕掛けとか理念とかはなく(映画は低予算自主制作だからこその親密な禁断の儚い余韻がないでもない・・・・・・つまりヒロインに萌えればそれなりにいいかも、という程度)、ただ、パソコンのモニターに加えて映画用カメラを通してもヒロインを見ることができ、普通の女の子としてのヒロインに加えて、俳優(ある意味アイドル)としてのヒロインとも恋愛をできるという、一つ段差を設けて、萌えるためのステップを丁寧にする程度の効果しかなかったと思う。真琴も茜も切れ味はないけど基本的には素直で気持ちのいい性格やしゃべり方をしているのでヒロインとしては充分。好きなことに没頭しているだけで可愛い女の子達と仲良くなれるという主人公のいる甘くて優しい世界が懐かしい、というか切ない。