いつかは忘れられるはずの独り言

 とりあえず凌いだようだけど、こんなんでいいのだろうかというような恒例の週明けの鬱。日曜日の夕方から月曜日の朝にかけて、特に週末に仕事を遣り残した場合などひどい。完全に人生失敗した気分で、寝たまま動きたくなくなる。それでも毎回どうして会社に行けているのか不思議なくらい。こんなしゃれにならないブルーマンデーを毎週迎えていたら、本当に病気になるか、耐えられず仕事を辞めるかどちらかになりそうで。実際に落ち着いて考えてみれば、自分の望む人生のイメージは今のようなものとは違い、もっと質素でゆっくりしたもののような気がする。そのためになら、平均的な家庭や収入や娯楽や社交の選択肢の広さなど、多くのものをあきらめることもできるだろう。これらのものへの魅力を感じず、フリーター的な心性を持ちながらサラリーマンをやらされていて、その乖離にいちいち苦しむ打たれ弱さ。いつの間にこんなに弱くなったのだろう。この先どうなるのだろうか、あまり考えたくもないが。
 週末はクラナドを見たあと、トップをねらえ2を見て、それからクラナドのプレイ動画を見ていた。トップをねらえのよく動く元気なヒロインや幻想的な宇宙や人間ドラマを見ているうちに、また、クラナドの温かい世界に引き込まれてヒロイン達の声に聞き入っているうちに、半分無自覚なまま鬱の下準備が進行していく。トップをねらえ2はまだエロゲー的なものが浸透する前の時代のオタクくささを残しながらも魅力ある作品になっている。好きなものを描いて、女の子を好きな形で活躍させて何が悪いんだ、という潔さではじけている。OPもEDもいい。ノノが立ち去ったら、残された人はかなり傷つくでしょ。でもなんか立ち直っているみたいだし。この眩暈のするような流れの中で宙ぶらりんになると、鬱に捕まるやばい兆候。クラナドはもう見始めたら止まらなくなってしまったので、このまま渚のつくろうとするものを見届けることにする。ゲームをやっていたときはヒロイン達との距離が近すぎて、話に浸るだけで精一杯で、だからこそゲームのバランスの悪さをうるさく感じ、何だかおかしな感想を書いてしまったが、アニメやプレイ動画を見るときのこの距離は少し離れているので(コメントもあるし、ひょっとした逆に純粋にゲームをやるよりも直接的な形で摂取しているのかもしれないが)、その隙間に入り込む今の自分の現実と化学反応する。というか今はプレイ動画を見たり電車の中でBGMを聞いたりするしかできないけど、いつかゆっくり再プレイしたいなあ。でこぼこのあるクラナドの中でも、智代シナリオと渚シナリオは突出している。主人公が黒めで、世界の抱える穴というか不安というかに、ヒロインと一緒に巻き込まれてあがくさまがよく描かれている。この子とならやっていける、やっていきたいと思わせるような話になっている。
 やべっ、会社遅刻する。ちくしょ。