それでもまだ回れ回れと言うのか

 何とか自力で『ぼーん・ふりーくす!』のEDまで辿り着いた。とんでもない厄介なゲームだ・・・。シュミレーションゲームパートのシステムが悪く、戦闘シーンは運任せのトライアンドエラーをひたすら繰り返す。じゃんけんも30時間繰り返せば苦行になる。休日を丸々つぶしてひたすら作業に作業を積み重ねる。戦闘で疲れ果てたところに、追い討ちをかけるようにいきなり始まるHシーン。踊り狂う歯車の上、逃げ出す術はどこにもなかった・・・。
 途中からイベントが起きなくなって不安になり、もう次でやめようと思ったときにようやくストーリーが動き出した。と思ったら、回想シーン集を見るとかなりストーリーを跳ばしてしまったらしい。それとも最低2周はしないといけないゲームなのか。一本道シナリオは好きなのでそのこと自体に不満はないけど、またあのシミュレーションパートを繰り返すのか。データを継続できるらしいので、今度はさくさく進められるのか。いずれにせよやるしかない。次の出張の間にはコンプリートできるだろうか。
 ストーリーは、この1つ目のEDに関してはシンプルすぎてやや物足りない。ワンアイデアに寄りかかりすぎている。こういう絡まり方をキアズムって言っていいのだろうか。螺旋でもいいけど、これをあらすじやDNAのイメージだけでなく、文体やら語りの視点やら時間軸やら音楽やら、いろんなところで展開してプレイヤーに眩暈を起こさせる、ようなゲームになっているといいなあ。2周目はチャートも長くなっているし、もっと読みごたえはあるのだろうか。
 絵と声は期待通りのレベル。音楽は普通。テキストはこれといってよくはない。ゲームバランスは控えめに言ってだいぶ悪い。作品の魅力と作品の完成度がキアズム的(?)な共犯関係というのは困る。