引きこもれ

 久々の休日をめいいっぱい有効活用して引きこもるために、飲み会の誘いも全て断り池袋のジュンク堂に行って買い物をしてきた。前から気になっていた中村九郎という人の小説を探したけど、1つしか見つからなかった。その代わり、エヴァンゲリオンの11巻とNHKにようこその7巻、8巻があったので買ってきた。


新世紀エヴァンゲリオン (11) (角川コミックス・エース (KCA12-11))

新世紀エヴァンゲリオン (11) (角川コミックス・エース (KCA12-11))

新世紀エヴァンゲリオン第11巻
 レイがほとんど出ないので感想もあまりない・・・。1度出てくるところではやはりコマに見入ってしまった。
 あとはミサトも、この巻だけじゃないと思うけど、表情が繊細でよいと思った。カヲルはそういえば、容姿だけではなく、どこか黒須太一に似ていた。
 陰影のつけ方、トーンの使い方が、時々うるさいこともあるけど、どこかひんやりとざらついた感じがして独特の雰囲気があってよい。涼しい光と、影に沈んでいきそうな事物たちと。夏の終わりあたりかな。


NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

NHKにようこそ! 7 (角川コミックス・エース 98-11)

NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)

NHKにようこそ! 8 (角川コミックス・エース 98-12)

NHKにようこそ第7巻、第8巻
 体は素直な反応を示すらしく、これぞという作品に出会ったときは、読み終えてそのままぼおっとしながら眠り込んでしまい、目を覚ましてからもう一度読み返してしまうということが多い。
 形式と内容の不一致。終わらせてほしくない作品というものがあり、しかし物語である以上終わらせないわけにはいかず、そのままならない感じが作品の魅力をさらに強くする。大仰な言葉でわれながらうんざりだけど、閉じこもった内面の世界の話でありながら、どこか風通しがよい。泣いたり笑ったりの振幅が大きく、ストレートな笑顔がたくさんあった巻。恋愛と友情と傷のなめあいの区別がつかなくなるほどにみんな必死で、でもうまくいかず・・・。あんなふうに「うん、待ってる!」なんて言わせていいものなのか・・・。あれは「気持ち悪い」の別の形。別の形の呪いの言葉だ。卒業証書のほうはイラストが可愛いのでそれはそれでたちの悪い呪いのアイテムだけど、本編のほうでそれがきちんとした形に昇華されているのはありがたい。
 こうしてNHKにようこそには幕が引かれてしまった。やっと出会えた物語だったのに。引きこもりに転落してから中途半端に社会人の真似事を始めてしまった僕としては、これからどうしたいのか自分でも分からない。