いつか、届く、あの空に。など

 エロゲー時空に戻ってきた・・・。まだ入門したばかりのユーザーだったころ、ダ・カーポあたりをやりながら浸されていった、残酷な現実も暴力も激情もなくて、甘くて優しい色と音に満たされた不思議な世界で、何のためだかよく分からないことを執り行っているきれいな女の子たち。あまりに現実の不安やドラマを突きつけてくる物語はたくさんだ、ただこの浮世からきれいに離れた夢の中のような世界にいたい、と思わされるような心地よさがある。女の子たちの立ち絵や公園や学校の絵や、「亜麻色の髪の乙女」を髣髴とさせる此芽のテーマを始めとする音楽の雰囲気など、良質なエロゲーデカダンスを楽しませてくれる。天体の運行や神話や降雨の仕組みなどという浮世離れした話をきれいな女子たちとしていられる心地よさ。
 それが後で超展開気味にひっくり返されてしまうらしいけど、とりあえずここまではここまでとして残しておきたい。
 テキストのゆるさや、特にユーモアのセンスのなさ、ネットくさいテンプレートなノリなど快適なプレイを妨げるものはあり、このライターさんの『蜜柑』をやったときもテキストはいまいちだったけど、またかなという感じ。メーカーの方針なのかしらないけど、他の人の感想を見る限りすでにだいぶ叩かれたようなのでことさら苛立たなくてもすむかもしれない。それにその辺の粗も絵と音楽と設定の力でカバーされている。セリフが散らされて小出しにされているのは、リズムが出てよい感じ。後はこれで話が動き出してからどうなるか。


 昨日は散財してしまった。最果てのイマ音声なしが2500円だったので2つ目になるけどなんとなく購入。ロシア語版を持っているプライベートナースを購入。どちらもやるあてはなし。後は懐かしいファミコン型のUSBコントラーラーを買い、帰って東方紅魔郷をやってみたけど、がんばったけどやはりノーマルモードはクリアできなかった。あとは佐倉佐織のCDとかびんちょうタン3巻とか。YU-NOはサントラを探したらゲームも安かったので合わせて買ってしまった。セガサターン自体がないけど。


 翌日。
 それにしても、昨晩はやめるにやめられずにだらだらと、結局1時間半しか眠れずに出社してしまい、血圧が上がらなくて一日中空気が抜けかけたような感じで、実にダメな社会人をやってしまった。
 だらだらやってしまったので印象がぼんやりしてしまっているが、ふたみはいい娘だと思う。男言葉というのはかなり苦手な属性だけど、筋金入りの空気の読めなさは親近感がわく。ただ、ふたみに限らず、この作品ではキャラ描写が多面的でなくてかなり単純なのがもったいない。キャラを立てるためのネタ振りのバリエーションが乏しい。ただしストーリーにしてもヒロインとの交流にしても、これぞというところを突かれた感じはない。少なくとも今のところは。残念だけど、星空を見るということの切実さがいまいち感じられないからだと思う。
 絵に関しては、原画は繊細だけど彩色がもうひとがんばり欲しいところ。もっと微妙な中間色とか丁寧に使えばリーフのような完成度にも届きそう。
 音楽は2曲くらい映画音楽みたいな重厚なのが気に入らないけど、穏やかでいい曲もある。さっきも書いたけど此芽のテーマ曲はよい。此芽ルートが楽しみだ。サティはいくつかのゲームで使われているけど、ドビュッシーみたいなのももっとあっていいと思う。
 さあ、ふたみルートを進めるか。