マイナー?エロゲ

 マイナーエロゲー発掘企画に参加させていただこうと思います。自分のやる作品にはマイナーなのはそんなになくて選択肢が少ないので、参加は控えようと思っていたけど、息抜きにがわりに失礼いたします。
 評価と個々の作品感想はErogameScapeのユーザーページにまとめてあります。高評価をつけさせてもらった作品にはマイナーなのが少ないです。なので、トーンが低くてすみませんが、ちょっとは粗があっても目を瞑ってお薦めしてしまうという程度のものかもしれません。HAINさんの作品は他に上げている方がいるのではずします。


1.朝からずっしりミルクポット(ハースニール(同人)、2007年)
 圧倒されました。破滅に向かって突っ走り、突き抜けた先には何かあったのか?というような感じのロックな物語だったような気がします。昔読んだ町田康とかこんな感じだったっけ?何かに追い立てられるような不安や危機感を持つ人じゃないとこんな話は書けないと思うけど、みさくら先生のサイトはなんか浮世離れしてる。狐につままれた気分になります。これはいわゆる「文学」、ただし最初から最後までみさくら語で書かれてる、みたいなっ!
 今となってはどこで売っているのか分からないのが残念です。


2.セイレムの魔女たち(ruf、2003年)
 これはあまりマイナーではないと思いますが、忘れられた作品かと。少なくとも、私がエロゲーに手を染めた2005年の始め頃にはもう埋もれていたようでした。抽象的な言い方になってしまいますが、最近の頭でっかちにエンタテイメント性を洗練させていく風潮に対して、この作品は地に足がついた骨太の喜怒哀楽を実現した好例かと思います。子供だましの歴史物でもいい、彼女たちとの物語は、遠くのものに思いをはせる心地よさを思い出させてくれました。波乱万丈の長編小説とか読んだ後に感じるアレです。エロゲーは屋内が舞台の神経症的なものが多いです。たまには外(野外プレイという意味ではなく)もいいものです。
 作品をお薦めはするけど、ソフィは私に残しておいてください。


3.新妻イカせてミルク!団地妻、昼下がりの下半身事情(アトリエかぐや、2008年)
 これはまだクリアしていないのですが、一番面白いところはもう終わってしまったらしいので。チェーホフ的な情緒不安定と甘美な退廃が、なぜかアトリエかぐやのバカエロと組み合わさった奇跡のような一瞬がありました。偶然なのか私の錯覚なのかわかりませんが、驚きました。ワーニャ伯父さんなら「共感」ですが、エロゲーならエッチしちゃえるところがよくもあり、またグロテスクでもあり。ちなみにアニメーションもまあまあです。


 あまり体験版とかやらないので、買うときは印象に残った誰かの感想や箱の説明を参考にします。最近はアンテナもあまり高くはれていないし、作品とのよい出会い方は今後だんだん難しくなっていくような気がします。というわけでこういう機会を生かせてよかったかなと思います。