プリマ☆ステラ雑感

 土日はプリマ☆ステラを進めては寝て回復、進めては寝て回復という救いようのない怠惰な過ごし方をしてしまい、巴ルートと美雪先生ルートを何とか終わらせた頃にはすっかり搾り取られて、干乾びていた。この作品のヒロインたちはそれぞれ個性はあるけど、その与えてくれる心地よさはみんななんとなく似ている。各ルートの展開の仕方もなんとなく似ていて、その心地よく収束していく様に様式美のようなものさえ感じられるほど。現実離れした豊穣で優しい世界。売笑婦というのは下品な言葉だけど、エッチシーンで若くて美しい彼女たちが微笑むのを見ると、とても癒され、おめでたい幸福感と興奮に包まれる。アトリエかぐやはやばい。エロゲー以外の日常において何ら建設的なことが出来ず、ただ消化するだけの毎日を送っていたとしても、こういう幸せなゲームをやっていればそんな日々もしのげてしまえそうな、そんなその場しのぎの鎮痛剤みたいな使い方が出来てしまう。特に、ほとんど心地よさだけで成り立っている美雪先生ルート(ルート未満だけど)は極まっている。今思い返してもまだあの夢の中にいたかのような優しい感覚が残っている。やばいな、ほんとこれ。名前が晃輔の人がプレイしたら本当に逝ったきり帰って来なくなりそうだ。おかしな類比だけど、19世紀末に流行ってすぐに病的な方向に進んでしまった18世紀懐古趣味のブームは、その一番明るくて幸せなエロスの部分ではこんな感じだったのかもしれない。プレイヤーをあやして寝かしつける(抜き疲れてだろうけど)ような心地よさ。エッチシーンのBGMもなんだかそういうリラックスさせるようなものだった気がする。主人公が成功するというエンディング後の話は全くピンとこないけど、エピローグ付近の二人の幸福感が一番高まってくるあたりはエッチシーンともどもいつまでもループしていたいと感じる。ほんと、人間をやめてゲーム世界に生きたい。そうもいかないんで、とりあえずしばらくは、残った小箱を開けてしまうことしかできない。
 こんな風に思ったのも、インターバルにおたく☆まっしぐらのプレイ動画(ゼオパルドンと櫛田綺羅のルート)を見て怖くなり(家族計画やクロスチャンネルにおいても、田中ロミオは依存することの魔力を描くのがうまかった)、ハローワークの求人とか見て自分に逃げ道があることを確認して安心して、その上でまた美雪先生の世界に戻ったからかもしれない。相当重症だ。「美雪先生の世界」とか言ってるし。おまえ何歳だよという突っ込みも、年上を恥らう美雪先生の可愛さによってかき消されるとか思ってるし。
 まとめると、プリマ☆ステラはエッチのときのヒロインの笑顔がとてもよいということ。今後の萌えエロ系のゲームを選ぶ上での一つの指標に出来ればしたい。あと、良家の令嬢というシンボルは処女性との関連がとても強く、処女ではなくなっても瑞々しい若さがオーラとして消えずに残っている気がする。そんなヒロインと隠れて濃厚で幸せなエッチという展開がとてもよい。なんだか甘ったるい文章になってしまったが、いつかプリマ☆ステラの魅力をシャープな言葉で書いてみたいものだ。
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