diary

歴史の息遣い

青木健『ペルシア帝国』 ペルシア帝国 (講談社現代新書)作者:青木健発売日: 2020/08/19メディア: Kindle版 ペルシャについてきちんとした本を読んだことがなかったので勉強になった。とはいえ、これほどのページを費やした割には有意な情報はあまり多くなか…

クラーク『楽園の泉』

楽園の泉 (ハヤカワ文庫SF)作者:アーサー・C. クラーク発売日: 2006/01/01メディア: 文庫 今年はイリヤの空を読み返すことはなかったが、夏なので攻めて一冊くらいはSFを読んでおこうかなということで、1987年の茶色くなった文庫本を本棚から引っ張り出して…

声の引力

上坂すみれさんの色っぽい音声作品が出たと知って久々にDLsiteの同人音声をいろいろ見てみた。すると澤田なつさんやかわしまりのさんや杏子御津さんの18禁作品もあると分かり、思わずいくつか買ってしまった。いちいち声優さんの出演作に知っているものがな…

ヘリオガバルス、声優の声

夜のひつじ『堕落ロイヤル聖処女』を読み終えてしまうのが惜しく、内容的に関係がありそうに思えたアントナン・アルトー『ヘリオガバルス、あるいは戴冠せるアナーキスト』を取り寄せて読んでみた。実際にはあまり関係はなさそうで、とはいってもまったく無…

球詠

球詠 (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)作者:マウンテンプクイチ発売日: 2016/11/11メディア: コミック アニメを観てはまり、マンガを一気に読んだ。ちょうど8巻が発売されたばかりだった。 最近読んだ順に ハチナイ → ぐいぐいジョー → 球…

ノア・ゴードン『ペルシアの彼方へ』

ペルシアの彼方へ〈上〉―千年医師物語1 (角川文庫)作者:ノア ゴードン発売日: 2001/06/22メディア: 文庫 以前にイラン旅行を思い立った時に事前に想像力をかき立てるために読もうと思ったけど当時は下巻しか見つからず、結局読まないまま行ってしまい、最近…

樺薫『ぐいぐいジョーはもういない』など

ゴールデンウイークに読もうと思い立った本にようやく手をつけられた。まずはハチナイ小説『北風に揺れる向日葵』と『潮騒の導く航路』(asin:4047351075 / asin:4047356700)。ゲームではあまり描かれていないエレナと潮見が何を考え、何を背負っているどん…

陸秋槎『元年春之祭』

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ)作者: 陸秋槎,稲村文吾出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2018/09/05メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見る もう一つ、新刊の『雪が白いとき、かつそのときに限り』も印象的なタイトルで、こっちは著者サイン入り…

柳宗玄『秘境のキリスト教美術』

秘境のキリスト教美術 (1967年) (岩波新書)作者: 柳宗玄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1967/11/20メディア: 新書この商品を含むブログ (1件) を見る いつどこで買ったのか忘れてしまったが何気なく手に取った本が面白かった。刊行は50年前だが、著者は今…

米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)作者: 米原万里出版社/メーカー: 角川学芸出版発売日: 2004/06/25メディア: 文庫購入: 27人 クリック: 141回この商品を含むブログ (188件) を見る いまさらながら初めてきちんと読んだ米原万里の本。昔、『オリガ・…

澁澤龍彦『ねむり姫』

ねむり姫―澁澤龍彦コレクション 河出文庫作者: 澁澤龍彦出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1998/04/01メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 24回この商品を含むブログ (30件) を見る 先日、今更ながら積読していた『異端の肖像』を読んで、ブックオフで買…

マイクル・コーニイ『ハローサマー、グッドバイ』『パラークシの記憶』

ブックオフで何かの小説を探していて偶然手に取って買った。訳者解説が熱が入っていたからかもしれないし(SFの解説はそういうのが多い)、表紙のイラストがよかったからかもしれない。特に『ハローサマー、グッドバイ』の方はヒロインのブラウンアイズが可…

薬屋のひとりごと

田中ロミオのシミルボンで紹介されていたのがきっかけで、「薬屋のひとりごと」お盆の前から読み続けてようやく最新話まで来た。長編のなろう小説を読むのは「幻想再帰のアリュージョニスト」(途中で読み止し、いつか再開したい)以来だ。 「後宮楽園球場」…

エヴァとハチナイ

エヴァQ エヴァンゲリオン新劇場版Q(2012年)を観た。 あまり評判は良くなかった気がしていたが、観てみたら結構よくて、中だるみも感じず最後まで見入ってしまった。エヴァの世界で何か新しいことをやろうとしても、たとえそれが公式のものであったとして…

古いこと

エヴァ エヴァンゲリオンがネットフリックスで配信開始というニュースとともに、ロシアの古参オタクたちがエヴァの思い出を語るエントリが流れてきた: https://otaku.ru/all/evangelion-in-memories/ エヴァのロシアで最古のファンサイトとやらも: http://…

欲張りなモニタと控えめな演出

年末に秋葉原に行ってPCを買い替えて、10年くらい使った小さなノートPC(15.6インチ)からバカでかいモニタ(23インチ)のデスクトップPCになってゲームを堪能する環境が整った。家で仕事をするときはブラウザのタブを50個くらい一気に開いたりすると言った…

ブログだけどダイアリー

はてなダイアリーからはてなブログに移動したので、とりあえず何か書いておこう。たまには日記らしい日記でも。 今日は久々に親に顔を見せ、外食をしてきた。あまり話し込むことはできなかったが、初めてロシア料理を食べさせてウォッカで乾杯することはでき…

ボンジュール鈴木

THE BEST OF BONJOUR SUZUKIアーティスト: ボンジュール鈴木出版社/メーカー: 2.5D PRODUCTION発売日: 2017/08/04メディア: MP3 ダウンロードこの商品を含むブログ (1件) を見る たまらず「やがて君になる」のOPを買ってしまい、ほどなくこのアルバムにも手…

滝本竜彦『ライト・ノベル』

ライト・ノベル作者: 滝本竜彦出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/11/29メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る まだ考えがまとまっていないというか、まとめる必要があるのかよく分からないので、書きながらどうするか決めよう。 偉そうな…

石川博品『夜露死苦! 異世界音速騎士団"羅愚奈落" 〜Godspeed You! RAGNAROK the Midknights〜』

夜露死苦! 異世界音速騎士団"羅愚奈落" ?Godspeed You! RAGNAROK the Midknights?作者: 石川博品発売日: 2018/08/09メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る 久々に石川博品の傑作を読んだ!ネルリ以来だ!と思ったが、そういえば後宮楽園球場…

昔のアニメ

最近、放送20周年だとかでserial experiments lainの話題をみて、久々に見返してみた。観たのは3回目くらいか。最初に観たのはエロゲーを始める前の頃、エヴァンゲリオンで受けた衝撃というか傷を再び受けたくて安倍吉俊氏関連の作品を漁っていた頃、海賊版…

森薫『乙嫁語り』10巻

乙嫁語り 10巻 (ハルタコミックス)作者: 森薫出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/02/15メディア: コミックこの商品を含むブログ (16件) を見る どのヒロインもそれぞれ魅力的だが、一番引き込まれるのはやはり3巻のタラスの話だ。神がかった構図や視線の…

息抜き

久々にだらだらブログを書いて声を整える余裕ができた。といっても何か書くべき新しいことがあるわけじゃない。思いついたままを適当に。生活や人生には建設的な方向に持っていこうとする力がことあるごとにしつこく顔を出し、復讐してくるので少し気晴らし…

石川博品『先生とそのお布団』

先生とそのお布団 (ガガガ文庫)作者: 石川博品出版社/メーカー: 小学館発売日: 2017/11/17メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見る どこまでが事実でどこからが創作なのか厳密に考えてもしかたないので自分にとって自然で都合のよい読み方をするし…

泉鏡花『由縁の女』

泉鏡花集成〈14〉由縁の女 (ちくま文庫)作者: 泉鏡花,種村季弘出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 1997/02メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 読み始めたのは何年前だったか。トノイケダイスケの書くのろけシーンのような文章が、トノイケダイ…

総括とそれをすり抜けるもの

ゲンロン4 現代日本の批評III作者: 東浩紀,梅沢和木,浅田彰,山口二郎,津田大介,佐々木敦,市川真人,大澤聡,さやわか,杉田俊介,五野井郁夫,ジョ・ヨンイル,プラープダー・ユン,福冨渉,黒瀬陽平,速水健朗,井出明,ハンス・ベルティング,安天,辻田真佐憲,海猫沢め…

「凪のあすから」の話

最近、偶然なのかもしれないけど「ブルー・フィールド」(蒼き鋼のアルペジオED)とか「a-gain」(蒼の彼方のフォーリズムED)とか、青い色とか空を連想させる歌を買って聴いている(「愛の詩」(学戦都市アスタリスクED)もよい。ついでにナディアのDVDも見返…

石川博品『メロディ・リリック・アイドル・マジック』

メロディ・リリック・アイドル・マジック (ダッシュエックス文庫)作者:石川 博品発売日: 2016/07/22メディア: 文庫 アイドルについてのガチな小説なので、そのシステムにアレルギーを持つ自分にとっては一筋縄ではいかない代物だ。確かに文章は素晴らしいん…

クソゲーの文学性

「クソゲー」というのは必ずしも悪い意味ではなく、ある種の美点を持つアニメを「クソアニメ」と呼ぶ程度にはいい意味のつもりだが、うまい言葉が見つからなかったのでひとまず。 「世界と世界の真ん中で」を始めたのだが、何というか、社会主義リアリズム文…

星空めてお『ファイヤーガール』

ファイヤーガール3 青銅の巨人 下巻【書籍】出版社/メーカー: TYPE-MOONBOOKS発売日: 2016/03/18メディア: CD-ROMこの商品を含むブログを見る いつの間にか最終巻が出ていたんですね。感想は2年前に書いたものとそんなに変わらなかったと思う。設定を最後ま…